まちづくり活動視察研修

2015年11月05日

平成27年度 まちづくり視察研修ツアー(前年度のまちづくり活動助成事業の活動)

前年度まちづくり活動助成事業の視察研修
安心・安全で快適な住みよいまちづくりを進めるため、浜松まちづくり公社では「まちづくり活動助成金制度」により市民主体の地域のまちづくり活動を支援しています。今回は平成26年度の助成対象事業の中から3つの団体の活動現場及び現場内容についての視察研修を行いました。


視察内容

1.旧鈴木家屋敷跡地活用協議会(東区中郡町)「旧鈴木家屋敷跡地を利活用した地域住民による広場づくり」
 江戸時代浜松藩の中では特に有力な庄屋だったとされる旧鈴木家屋敷跡地は、平成22年に相続人が浜松市に寄贈した。これまでの浜松市の調査で文化財的価値が高いことが分かり、地元住民らでつくる旧鈴木家屋敷跡地活用協議会などが全体の活用方法を検討している。
 平成26年度助成事業では、旧鈴木家屋敷跡地の一部を地元住民が手作りで、グラウンドゴルフ場として整備し地域交流の拠点として利用している。

 

2.中野町を考える会(東区中野町)「地域に残る伊豆石の蔵の利活用」
 東区中野町は「東海道」の江戸日本橋~京都三条大橋のちょうど真ん中に位置することから、『なかのまち』と名づけられた。江戸時代には街道筋の川渡しの間の宿(あいのしゅく)として賑わい、明治から大正時代には川を使って運ばれる天竜木材の集積地として活況を呈した。昔から交通の要衝であり、「東海道」と「天竜川」の交差点として、その恩恵を受け栄えてきたまちも戦後の社会構造の変化や木材産業の斜陽化に伴い、次第に活気は薄れて高齢化や商店街の衰退などの課題を抱えている。さらに近年の国道1号線「新天拡幅工事」によって生活環境が大きく変化して、静かな暮らしが脅かされている。「中野町を考える会」は平成17年6月に、町内遊休地の利活用問題をきっかけに結成された。その後地域住民への全戸アンケートなどから3つのテーマを設定し、それに沿った活動を展開している。
 平成26年度助成事業では江戸時代に始まり、明治~大正期に全盛期を迎え昭和の初めに衰退をした、北遠地域~天竜川を経て、現在の東区中野町、磐田市竜洋町(掛塚湊)から、全国に向けて交流をしていた証として、静岡県西部地域に数多く残る伊豆石の蔵のうち、明治期に建てられた浜松市中野町の蔵を利活用し、文化・芸術・地域交流の事業を開催した。

 

3.NPO法人楽舎(天竜区二俣町)「北遠地域の定住促進・空家対策事業や昭和レトロの二俣めぐりのイベントについて」
 天竜区春野町で、過疎化と高齢化の進む浜松市北遠地域の活性化を図る活動をしている。同地域の魅力発信、仕事づくりなどの事業を行うとともに、都市生活者に対して同地域への定住を促進し、同地域の人々と移住者に対し、安心して暮らせる社会をつくることを目的とする。
 平成26年度は歴史のある二俣を「昭和レトロのまち」位置づけて、まちなかと二俣のまちをむすぶための、魅力発信と交流促進を行った。5つの寺、NPO法人元気里山、NPO法人本田宗一郎未来創造倶楽部、クローバー通り商店会、おかみさんの会リリーズ、尾張屋旅館、マルカワの蔵、内山真龍資料館、あさの洋品店などが参加して、まちなかの人に自由に訪ねてもらい、講座、コンサート、展示、販売、座禅会などを行った。

 

旧鈴木家

中野町

 

楽舎

 


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