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中野町を考える会

東区中野町は「東海道」の江戸日本橋~京都三条大橋のちょうど真ん中に位置することから、『なかのまち』と名づけられました。江戸時代には街道筋の川渡しの間の宿(あいのしゅく)として賑わい、明治から大正時代には川を使って運ばれる天竜木材の集積地として活況を呈しました。昔から交通の要衝であり、「東海道」と「天竜川」の交差点として、その恩恵を受け栄えてきたまちも戦後の社会構造の変化や木材産業の斜陽化に伴い、次第に活気は薄れて高齢化や商店街の衰退などの課題を抱えています。さらに近年の国道1号線「新天拡幅工事」によって生活環境が大きく変化して、静かな暮らしが脅かされています。

「中野町を考える会」は平成17年6月に、町内遊休地の利活用問題をきっかけに結成されました。その後地域住民への全戸アンケートなどから3つのテーマを設定し、それに沿った活動を展開しています。

(1)住環境の整備(安心して暮らせるまち)

新天拡幅工事をまちの基盤整備のチャンスと捉えて、ポケットパークの整備や街路樹の植栽によるまちの緑化など、工事に関連する7項目を自治会と連名で国県市へ要望しました。自分達でまちを歩いて「こうなったらいいなぁ」という想いを絵にしながら行政各方面と協議して、現在実現へ向けて整備が進められています。

(2)魅力的なまち・人の交流(楽しく暮らせるまち)

芝居小屋やカフェが建ち並んだ賑やかな昔のまちをタイムスリップしてのぞいてみたいと、古い写真を集めて「中野町昔なつかしの写真展」を企画しました。これは地域の子供からお年寄りまで皆さんに好評をいただき、地域外も含めて7回もの展示会を開催しました。地域の資産を再確認し共有する良い機会となりました。またこれらの魅力を発信しようと「まちのキャッチコピー&ロゴマーク」を一般公募しました。全国から440点もの応募があり、住民の人気投票などを経て右上のコピーとマークが決定し、会発行の印刷物やTシャツなどに活用されています。

(3)利便性の向上(暮らしやすいまち) 

個人商店の減少を食い止め遊休地の利活用を進めて、暮らしやすいまちづくりを目指しています。まちに賑わいを呼ぼうと、現在歴史や文化の地域資産を紹介する案内看板の整備を進めています。

自分たちの住むまちのよさをみんなに理解してもらうために「中野町検定」を実施したり、小学生への地域学習にも取組み始めました。これから将来へ向かって、私たちのまちがこうなったらいいなぁというビジョンを描き、それに向かって活動を少しづつ積上げていきます。

中野町を考える会

中野町のキャッチコピーとマーク

昭和8年頃の天竜川と中野町 帆掛舟や筏で川が賑わう様子

橋のたもと ポケットパークの整備イメージ

「昔なつかしの写真展」 天竜川橋歩行者天国イベントにて

小学生の地域学習 まちなか探検

地域住民が主体になって『中野町を考える会』を運営しています。地域の歴史的な資産を掘り起こしながら、“いつまでも心豊かに暮らせるまち”を目指して活動中。「中野町昔なつかしの写真展」の開催や「まちのマーク&キャッチコピー」の公募、国道工事に関する住民要望の取りまとめなど、活動内容や課題は多種多彩。
地域のコミュニケーションが活性化されて、楽しみながら活動を続けています。


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